運転に自信がもてません

最初は誰もが初心者です

タクシーやバスの運転手、プロのレーサー、そして我々教習指導員も、最初は外周すらままならない超ド素人からのスタートです。

たまに上手いなぁと思った人の大半は過去に免許を持っていた経歴をもつ方がほとんど。

もちろん日常的な運転ができても教習所で受かる運転とは異なりますから、それなりの修正が必要です。

運転が上手くいかないと「自分はできない奴だ」「免許なんて取れるのかな?」と思ってしまいがちですが、実はそれは自分だけでなく、ほかの人も等しく思っていることなのです。

この業界に長くいるのでそれだけは確かな確証をもって言えます。そのへんを走っているドライバーがいとも簡単に車を操っているのを見ていると「すごいなぁ」と思ってしまうかもしれません。しかしそれは運転という同じ作業を数年~数十年に渡ってこなす、言わば経験や努力の蓄積した形です。

それと比べてしまうので、どうしても自分は運転に向いていないのではないかという錯覚に陥ってしまいそうですが、そもも比較対象が違うのです。ご両親に言われていませんか?

「免許なんて簡単だよ」「教習で落とされたことなんてないよ」と。それは半分正解で半分嘘です。

少なくとも教習所に来たらそんなこと言えなくなりますね。過去の運転知っていますから(笑)

運転の上達は髪の毛のようなもの

私はこのように表現しています。練習していてもなかなか上達を感じない。それどころか今回先に進めたのも指導員の配慮か奇跡ではないのか?

そんなことはありません。教習業務は国の委託業務なので仕事は公務です。そこには不平等さはありません。出来た場合は進み、出来なければ教習期限が迫っていようと進ませることはしません。そうでないと不正になってしまうからです。

皆様が先に進めたのは、指導員に先に進んでも大丈夫というある程度の見込みがあったからなのです。逆に自信をもってもいいのではないでしょうか。運転は練習をするたびに確実に向上します。

しかし目に見えて分かるほどの劇的な成長はほとんどありません。でもちゃんと上達しています。これを髪の毛で例えてみましょう。

昨日美容院で髪を切って、今日鏡を見たときに「伸びた」と思うでしょうか。おそらく感じないですよね。確かに見た目は変わりませんが、ミクロの世界では伸びています。

これが2週間経ってから鏡を見たらどうでしょう?「少しは伸びたかな」と思いませんか?教習も同じように昨日ではなく2週間前を振り返ってみましょう。

あんなに苦労した外周を、今では無意識のうちに走れていませんか?  振り替えれば自分の上達具合が分かるはずです。次の課題に精一杯なので実感しにくいですが、これは紛れもない事実です。

このように運転技術はゆっくりと、そして着実に向上していきます。

無理に自信をもつ必要はありません

無理に自信をもっても、万が一失敗してしまえばせっかく築き上げてきた自信の崩壊に繋がります。自信は運転が上手くなればおのずと持てるようになるものです。

焦らず、気長に構えていた方が精神的にも余裕ができ、運転技術の向上にも繋がりやすくなります。不安で一杯なのはごく自然なことです。

運転に限ったことではありませんが、受験でも就職活動でも現在進行形で行っている当時者が一番辛いのです。

外野はなんとでも言えます。すでに終わった人から見れば「頑張れば取れるよ」とありきたりな励ましを受けるかもしれませんが、その言葉の裏には大きな努力が隠れていることを見逃してはいけないのです。

運転はスポーツと同じで必ず上手くなりますので、前を向いて頑張ってほしいと思うのです。

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