「S字とクランクのコツ」の内容を最新版に更新しました。画像をより詳細な物にリファインしました。

免許センターの思い出

学科教習

異質な雰囲気が漂う試験場の入口

私が免許を取ったのは18歳の時です。場所は品川区鮫洲試験場。自宅から近く、いつも目の前を通りすぎてはいたものの、まさか自分がこの入口をくぐる時が来るなど想像もつきませんでした。

そして受験日当日……とは言っても予約制ではないのでさほど大袈裟なものではないのですが、いつもとは異なる入口の異質さ加減に少しのあいだ眺めていました。

高校を卒業したばかりの自分にとっては、試験と言えばせいぜい大学入試くらいだったので、ここまで本格的な国家試験を受けたのは初めてだったからかもしれません。

入口を抜けると向かって右側に受付があり、ここで教習所で貰った申請書を預けます。するとレシートみたいなもとが印刷されて、次の窓口に案内されます。

外から見るより内部は思ったより広く、受験数の絶対数に比べると明らかに足りないイスに数人が座って勉強していました。

この頃はまだ携帯と言えばPDC方式、ドコモで言えばFOMAにも移行していないMOVAというタイプです。ようするにガラケーのさらに一世代前です(笑)

当然ネットサーフィンなんて機能はありませんので、暇潰しの材料がない環境ゆえかみんな問題集を見ていました。

私もその例外に漏れず、とにかく1回で受かろうと問題集を眺めました。試験なんてたくさん受けて楽しいものではありませんからね。

それよりも早く免許を取って軽井沢にいきたい!試験に対する不安感を和らげたのは意外にも軽井沢をドライブすると言う謎の探求心だったのです。憧れは人を強くします(笑)

受かるかどうかより受かりたいという気持ちが大事

人間の能力は心の状態によっても左右されます。具体的に言えば教習所で行った技能試験のようなものですね。「緊張さえしなければもっと上手くいったのに…。」と思った経験はありませんか?

学科試験も同じ。あまりにも緊張するとさっきまで覚えていた内容を忘れてしまいます。ひとつ忘れると軽いパニック状態に陥り、さらに内容を忘れてしまうデフレスパイラルが発生です。

こうなると手がつけられませんので、心の状態を常に平穏に保つことは思いのほか重要なのです。

試験に受かるか否かは試験を受けないと分かりません。それよりもこんな環境下に何度も訪れたいかどうかを考えてみましょう。

おそらく何回も通いたいと思える場所ではないと思います。免許センターは皆様の心をハッピーにするディズニーリゾートではないのです。

確かに合格すればハッピーになれるかもしれませんが、不合格であるなら一気に奈落の底に突き落とされます。頭上を見上げると光すらありません。見えるのは次の試験に必要な申請書だけです。

なんとしてでも受かりたい!落ちたくない!という気持ちはパワーになります。

少なくとも落ちるかどうかを考える余裕はなくなるので、緊張感よりも必死感が強くなるでしょう。こうなってしまえばあとは全力で頑張るだけです。

そして試験開始!

「では始めて下さい。」試験官の合図とともに一斉に試験が始まります。最初の数分は鉛筆の音が室内にこだまします。

「みんな凄い勢いで解答してるなぁw」とその迫力に草が生えましたが、考えてみれば最初の鉛筆の勢いは受験番号と名前を書くことによるものであって、解答をしているわけではありません。

案の定数分で鉛筆の音はまばらになりました。

そして会場前方の入口付近ではこれから水泳のオリンピックでも開催するかの如く、巨大なアナログ時計が時を刻み続けます。

この永久とも思える時間に、もしかしたら自分は精神と時の部屋にいるのではという抜本的にどうでもいい憶測すら立ててしまいました。どこからともなくべジータの声が聞こえてきたような気がします……「ダニィ!?」

合格発表!

合格発表は想像以上にあっさり行われます。会場の大きなモニターに自分の受験番号があれば合格、なければ不合格です。

「では画面をご覧下さい。」のアナウンスと共に、次々と画面に表示される無数の数字。

この発表を見て会場からは様々な反応が起こります。よっしゃー!とモンハンの回服薬を飲んだポーズをする人、絶望にやられてライフストリームと一体化する人、奇声をあげながらその場で回転する人……。

それらを見て真っ先に「実写番グリム童話」というフレーズが頭をよぎりました。

この世界のカオスは広い宇宙空間のどこかにあるのではなく、思ったより身近な免許センターにあったのです。

そして画面にはついに自分の番号が!

合格です!

さっきまで不安だったのに、いざ合格すると嬉しさやら脱力感やら様々な思考が頭に張り巡らされます。

おそらく先程まで抑え込んでいた様々な感情でしょうね。免許証の発行を待つまでは、まるでシーズン最後の夏のイベントが終わってしまった余韻のようなイメージで静かにイスに座っていました。

そして軽井沢へ

なんか我慢できなくて、免許を取った2日後にレンタカー(初代パッソ)を借りてドライブしました。目的地は軽井沢。運転は不安でしたが、それよりも興味が勝ちましたね(笑)

さすがに免許を取って2日目ではヒヤヒヤする場面も多々ありました。なかなかスムーズな運転というわけにはいきませんでしたが、それでも目的があったので楽しく練習できましたよ。

これから免許を取る皆様も、何でもいいので目標を持ってみましょう。少なくとも、ないよりは合った方がプラスであることは明白なのですから。

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