これから教習所に通う人へ

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覚えておきたい心構え5選

2月、3月の混み方を楽観視しない

2月~3月は教習所業界における代表的な繁忙期です。簡単に言えばもの凄く混んでいます。この時期は教習所に訪れる教習生の7割型が集中するイメージですから、最悪の場合1カ月~2カ月ほど全く予約が取れないこともあります。

下手をすると2月入所の人と5月入所の人が同じタイミングで卒業してしまうケースがあるくらいです。「行けばなんとかなるかもしれない」は典型的なフラグですからやめましょう。あとで「こんなに混んでいるとは思わなかった」と言われても困ります。

スムーズに免許を取りたい方や仕事で免許が必要な方は、これらの時期を避けて入所した方が賢い選択です(早く入所したからと言って早く卒業できるわけではない)。

免許証は通えば貰えるものではない

運転免許証は国が発行する国家資格です。そのため設定された合格点に達しない限りは免許証が貰えない仕組みになっています(免許証は厳密には貰うのではなく国から貸し出されている状態です)。極論で言えば努力ではなく結果です。

技能試験は70点以上、学科試験は90点以上取らないと免許証を取得することができないのです。なかには何度検定を受けても合格点に達することができず、期限が切れて退所になってしまうケースも少なくありません。「通えば取れる」のではなく、「努力をしないと取れない」ことを念頭において置きましょう。

ゆとりのある教習計画を立てましょう

日本人はどういうわけか他の人との行動パターンがかぶります。予約が取りたい時間に限って予約がなく、逆に暇な時間に限って予約が空いているといった事例は多々あります。教習所が2月~3月にかけて混むのもこうした事例の一つと考えて良いでしょう。

日本人は古くから「協調性を重んじること」を教育方針として掲げられてきた影響で、遊びに行く時もバイトを始める時も…そして日常生活ではトイレに至るまで友達を誘おうとする風習があります。

海外では一人旅がメジャーなのですが、日本でそれをやるとなぜか孤独とか旅好きというジャンルで括り分けられてしまいますね。ですので教習所に通う際は万遍なく通える余裕がある状態で始めることが望ましいと思います。

学校や仕事帰りに夕方教習所に行くかぁ~…なんて人はあなただけではありません。他にも同じことを考えている人がいることを覚えておきましょう。

教習所における期限は絶対的なもの

結論で言えばすべて法律で定められている期限ですのでそれが絶対です。例え忙しくて教習所に来られなかったとしても期限が延びることは一切ありません。「何かあったら助けてくれる」なんて都合のいい解釈は絶対にしないで下さい。

どうしても期限を延ばしたい場合は自民党やら民主党やらで教習期限を延ばしてくれそうな人に投票して、過半数を占めさせ総理大臣にし、法改正を実施してもらって下さい。そうでもしない限りは変動しません。法律で決まっていますので。

但しふつうに通ってふつうに努力していれば教習期限の9カ月ギリギリで卒業する人はほとんどいませんよ。しかしこの「ふつう」を独自解釈で甘く捉えている人は抜本的に免許が取れない人だと思って下さい。どれもそれなりに勉強しないといけませんからね。

教習所はサービス業ではない

巷では「教習所も経営があるから教習生の確保に必死」であるとか「おもてなしが重要」とか明らかにエアプで教習所を語っている人が多いように感じます。正直これらの説明は書いている人の願望でしかないですね。

「教習生の確保に必死」とありますが、特別何かをするわけではありません。一番重要なのは立地ですよ。みなさんが教習所に来てお金を支払うのは、その対価として「運転技術・知識」を教えてもらうためです。決してサービスを売っているわけではありません。

当然威圧的な態度やぶっきらぼうな説明をする指導員は、教習所である前に人としてどうかと思いますが、お金を払っているからと言ってホテルのような対応を求めないで下さい。「こっちはお金を払っているんだからもっとサービス業らしくしてほしい」と言われるならば、こちらとしては「お金は払わなくていいので来ないで下さい」という返答になります。

それでもこちらの言うことをちゃんと理解し、通いたいという人の方が圧倒的に多いですから、一人の面倒くさい人間を相手に労力をさくほうが無駄なのです。みなさまは今後「車社会に出て死なないための技術と知識」が必要になります。

それらを最優先で取得できるように全力で頑張って下さい。教習所側がなんとかしてくれるのではなく、実際の運転技術や学科の知識は自分で得ていかないとならないのです。聞いているだけで運転ができるようになるのならそもそも教習所自体がいらないですからね。

以上、教習所に通う際におさえておきたい事柄5選を紹介してみました。運転はこれまでに経験をしたことのない世界ですから、当然どこかでつまずく場面が多々あると思います。しかしそれはふつうです。お父さんやお母さんの運転が上手く思えるのは、運転という行為を何十年も続けてきた経験の積み重ねによって生じるものです。

初めて運転を経験する人がうまくできないのは当然のことですから、あまり悲観的にならないで下さい、「どうして出来なかったんだろう」と悔やむことも「これからどうすれば上手くなれるのか」を考えることもみなさまの選択次第ですから。

当然免許取得に向けたサポートを行っていくことが我々指導員の仕事です。せっかくお金を払っているのですから知識を得るためにどんどん質問をしてきて下さい。先にも言いましたが、教習所ではサービスを販売しているわけではありませんが、技術と知識は販売しています。

今後の運転にプラスになるようなことを教えてくれる指導員も大勢いますから、是非積極的に質問をして頂ければ幸いです。