フロントガラスに撥水加工はNG(画像あり)

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撥水と親水

まずは車の手入れにおいて欠かすことの出来ない撥水と親水の違いについて説明していきます。

撥水

  • 水を弾く

親水

  • 水が薄くなじむように広がる

これだけの違いです。

写真は左が親水性で右が撥水性

車のコーティングをする上で、撥水性と親水性は互いに一長一短があるのですが、車の洗車グッズコーナーで見かけることが多いのは撥水コーティングですね。逆に親水という言葉はあまり見かけません。

車に相性が良いのは親水性

撥水のメリット・デメリット

  • 水弾きが気持ち良い(○)
  • 拭き取り残すと斑点状の汚れが残る(×)
  • ウォータースポットが出来やすい(×)

親水性のメリット・デメリット

  • 拭き取りが楽(○)
  • 水がボディの表面に広がるのでウォータースポットができにくい(○)
  • 見た目上の体感が得にくい(×)

こんな感じでしょうか。よく見ると車に対するメリット的には親水性の方が優れていますよね。だけど実際に売れているのは撥水性です。これはなぜなのでしょうか?

本質よりも見た目で選ぶユーザーが多い

本来、車の手入れに相性が良いのは親水性であると前述しましたが、実際に売れているのは撥水性の方です。これは単純に水がコロコロ弾かれていた方が汚れが落ちた気になれるからです(笑)実際に汚れが落ちているわけではないんですけどね、見た目的には落ちているように錯覚できます。

これは世の中の奥さまたちの意見を反映させた洗濯洗剤にも言えることです。そもそも洗濯の泡立ち効果には何の洗浄力もないのに見た目的には泡がたくさん出ていた方が汚れが落ちた気がします。だからこそメーカーはこぞって意味のない発泡剤をたくさん入れるのです。そうすれば買ってくれますから。

私は親水性のコーティングを使っていますが、雨が降っても汚れるどころか逆に綺麗になります(笑)これが撥水コーティングだとガマガエルのような斑点(水滴が乾いて残った砂埃など)が大量に残ってしまいます。

ワイパーで水を拭き取る原理は親水性

意外かもしれませんが車の窓ガラスに撥水コーティングをかける意味はほとんどありません!なのに窓ガラスを撥水化させる商品はやたら展開されています。本来窓ガラスは親水性であり、薄く広がった雨水をワイパーの動きによってかき集めることで良好な視界を確保します。むしろそのように設計されています。

しかし窓ガラスに撥水コーティングをかけてしまうとワイパーで雨水をかきとることが困難になり、場合によってはビビり音が発生します。このビビり音がかなりうるさい。まぁ窓ガラス表面に塗られた油(撥水コーティング)をワイパーのゴムで擦るわけですから当然と言えば当然の話ですよね。

これらを防ぐためにメーカーは「音の出にくいワイパー(摩擦を少なくする)」を発売していますが、そもそも撥水にしなければこんな商品いらないわけで…。もし撥水コーティングをすでにかけている人で、ビビり音や窓の反射に悩まされているのならディーラーなどで油膜取りを行ってもらうことをオススメします。

これにより余分な油(撥水コーティング)を根こそぎ落とし、本来の窓ガラスの姿である親水性を取り戻すことが出来ます。お試しあれ。