津波警報とは
気象庁
- 地震の発生により発表される津波に関する警報の一種。津波の高さに応じて津波注意報、津波警報、大津波警報が発令される。
熱海にある津波注意の看板
ここでは大地震発生時における措置と津波が発生した際の対処の仕方について学科教本に準じた視線で解説していきます。もちろん災害発生時には想定外の事態が多く発生する可能性があるので、状況に応じた臨機応変な判断も時には必要になってきます。
今回のテーマは津波ですが、津波は地震が発生してから生じるものがほとんど(隕石の衝突や高潮時の大型台風接近を除く)であるため、まずは地震についての知識も少しだけ掘り下げていきましょう。とりわけ日本は地震大国ですから、車に乗らなくともある程度の知識は持っておくべきと考えます。
大地震発生時
そもそも大地震とはマグニチュード7以上の地震が発生した場合に使用される規格のひとつです。マグニチュードとは地震の広さ、震度は強さを表します。大地震が発生した場合の対処法については学科教本「悪条件下での運転等」に記載されている部分を抜粋します。
大地震発生時の措置
- 大地震が発生した場合は車での移動は控えるようにし、運転中の場合は安全な場所に車を停め、エンジンキーを挿したままカギはかけずに避難する。
色々突っ込みどころが満載なのですが、学科試験でこれが出題されたら基本的に◯で正解です。だけどこれを本当に実践してしまうと高確率でパクられます。基本的に窃盗団は法律を無視して動いていますから、緊急時にカギのかかった車が残ることぐらい想定して狙ってきますよね。
この場合は安全な場所…とりわけコインパーキングなどを探して停めておき、通常通りドアロックをして避難すれば問題ありません。
大津波発生時
これまでは明確な記載がなかったのですが、東日本大震災をきっかけに学科教本の一部内容が改正されました。それは前述した「大地震発時の措置」の続きに、「大地震発生時は車での移動は控えるようにしましょう。しかし津波から逃げる場合を除きます。」が追加されました。
津波の時速は水深10mの場所で40キロであり(この時点で人間の足では逃げられない)、東日本大震災の時は最大115キロの速さで内陸部に進行しています。これはチーターが全速力で逃げてなんとか助かるくらいのレベルです。ジャッカルあたりは助かりません。
この場合は当然ながら車で移動しないと津波に巻き込まれて死に至る危険性があるため、このような道路交通法改正に至ったのだと思います。しかし上記の対処法すべてが正しいわけではなく、逆に車を使わない方が生存率が高くなる場合もあります。
例えば沿岸部では基本的に海岸に沿った形状で道路が敷設されているため、面の移動が得意でも軸の移動(内陸部への)は困難です。例えるなら静岡県熱海のような地形だと道路の両サイドが海と急斜面に挟まれているため車で移動するには必然的に海沿いを走ることしか出来ません。
この場合は車を降りて急斜面を登るとう手段が最善となります。それに大震災発生時は渋滞も発生しますからね。移動手段としては限りなく劣悪なものになってしまいます。かうじて田んぼが広がっているような平坦な地形であるなら車を活用して逃げた方が良いでしょう。