MTが必要なければATで十分

アラカルト

想像のさらに上の苦労を想定しましょう

どうしてもMTを取りたい理由があるのなら仕方ありませんが、ただ「なんとなく」であるとか「男はMT」とかいう古臭い考え方でMTを選ぶことはおすすめできません。

慣れてしまえば何とでも言えます。それこそみなさんの両親の世代はAT限定などなかった時代ですから「頑張れば取れるよ。」と言ってきます。

時が流れるとその当時の苦労は忘れてしまうのです。みなさんの進学や就職活動もおそらく色々工夫したり勉強したりで少なからず工夫したのではないでしょうか?

それらが終わってしまった今だと遠い過去の出来事ですから、誰かにその当時のことを聞かれれば「なんとかなったよ。」と答えるのだと思います。

この「なんとかなったよ。」を都合よく簡単にできるという意味で解釈してはいけないのです。

人間の能力は万能ではありませんが、自分をよく見せたいという気持ちは無駄に強い部分があります。

MTの操作は決して簡単ではありません。車に限らず慣れてしまえばATでもMTでも大差ないのですが、本当に自分にとってMTが必要なのかよく考えてみましょう。

実際にMTが必要になる場面なんてほとんどありませんし、逆に本当に必要なら後で限定解除をすれば良いだけです。

免許証にAT限定と書かれているのが恥ずかしいと思う方もいるかもしれませんが、たかだか免許証のMTかATかで優越を競うのは馬鹿げています。

必要であれば取り、そうでなければ取らなければいいだけです。

ようするに本当にMTが必要だと感じなければわざわざMT免許を取得する意味がないということをお伝えしたいのです。

MTで技能教習を始めた教習生にMTを選んでみてどうかと聞いてみると、8割方「後悔しています。」とかえってきます。これが現実です。

ATよりどれくらい複雑か、教習所で行う坂道発進を例にあげてみましょう。

AT

  1. 坂道で止まる
  2. ハンドブレーキかける
  3. エクセルを軽く踏みながらハンドブレーキ解除

MT

  1. 坂道で止まる
  2. ギアをローにする
  3. アクセルを少し踏んで回転数を保つ
  4. クラッチを少しずつ上げる
  5. 音が変わったらクラッチを固定
  6. ハンドブレーキを下げる
  7. アクセルを強める
  8. ハンドブレーキを下げる

これは基本中の基本であり、これがマスターできないのであれば一生路上に出られないと考えた方が良いです。

使う機会を探す方が難しいMT免許

MTをすすめてくる人のほとんどが実際にMT車に乗っているわけではありません。MT推進派に限って自家用車はプリウスだったりします(笑)

よほど佐川急便とかヤマト運輸に勤めたいのなら分かりますが、バス業界でさえ最近ではATが増えてきました。

これはAT限定免許所持者が増えてきた影響で、MT免許を募集事項にすると誰も求人に来てくれなくなってしまうからです。

ちゃんと資金繰りの出来ている企業はATに切り替えていますので、逆にMT車が残っていれば切り替えられない経営的な部分が出ているかもしれません。

私も教習指導員の仕事をしていなければMTは一生乗らなかったと思います。むしろ小学校で取る漢検くらい必要ないです。

どのような人がMTに向いているか

ずばり目的のしっかりしている人です。MTの操作が楽しいであるとか、欲しい車がMT車であるとか、様々な苦労を越えてまでも達成したい何かがある場合は良いと思います。

人の言葉に影響されて取り始めると「本当にMTは必要だったのだろうか。」という後悔が生じます。

それでも選択したのは自分ですのでやりようのない気持ちになってしまうのです。

しかしMTを娯楽の対象として考えられる人にとってはスキューバやパラグライダーと同じような感覚で勉強できるのではないでしょうか。

生きるために必要ではないけどやってみたいといった気持ちは大きな原動力になります。

人ではなく自分の意思で選びましょう

10年ほど前までは私もMT免許をすすめていました。まだ車に興味をもっている人が今より多かった時代ですし、バスやトラックにATが搭載されている事例が少なかったこともあります。

何より企業面接で有利でした……昔は。

しかし過去の事例をいつまでも引きずっていては前に進めないどころか障害になってしまうこともあります。

2019年現在であれば声を大にしてMTをすすめることは出来なくなりました。もはや時代遅れの産物になってしまったのです。

それでも周りの人や両親にMTをすすめられ、泣く泣くMTで取りに来ている人も少なくありません。そして挫折し、途中でやめてしまうことも多いのです。

単刀直入に言えばお金の無駄です。

これから運転するのはみなさん自身なのですから、どの免許を取ろうと選ぶ権利はあるのはみなさん自身なあるのです。誰かの声に惑わされては自分が損ですよ。

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