夕方に事故が多い理由
日本では夕暮れ時における死亡事故が最も多いとされています。夏であれば19時頃、冬であれば16時頃と季節によって日没のタイミングが異なるので、当然ながら夕方を時間帯で定義することが出来ません。極端な話をすれば日没の存在しない南極大陸では夕暮れという概念が存在しません。
基本的に夕暮時において事故が多い要因は時間帯ではなくその暗さにあります。ですので悪天候下で視界が悪い状況であればそれが例え日中であったとしても夕暮時と同様に危険な環境であると言えるのです。月日換算では7月以降に事故が増加傾向となり、10月から12月にかけて大幅に増加するとされています(内閣府)。
夕方は帰宅者が多い
基本的に残業の発生しない企業であれば平均17時〜18時頃に仕事が終わると言われており、日本の場合は欧米のようなフレックスタイム制が主流ではないので出社、昼食、退社の時間が重なりやすい傾向にあります。そのため顕著に通勤、帰宅ラッシュが生じるので人が集中しやすくなるのです。
人の量が多いということは相対的にもリスクも大幅に高まります。仕事や学校が終わったという開放感から注意力が低下している歩行者も散見されるのでより一層の注意が必要です。特に夕方は自転車との接触事故が多発する時間帯とされているので気を抜かずに安全確認をしっかりと行いましょう。
交通量が増える
上記の「帰宅者が多い」に起因して交通量も増加します。幹線道路では大渋滞が発生し、狭い道は渋滞を回避しようとする車で溢れます。とりわけ朝の幹線道路は運送業に携わるトラックを始めバスの運行もピークを迎えるので、色々なところに目を向けないと大きな事故に繋がる恐れがあります。
前照灯を点けない車がいる
車の運転において明るさは非常に重要です。本格的に周囲が暗くなる夜間においては視界が大幅に悪くなるのでライトを無意識に点けると思いますが、薄暮時はまだ薄っすらと明るいために目が慣れてしまい、うっかりヘッドライトを点け忘れてしまう車が散見されます。これは無灯火という列記とした違反行為です。
特に近年の車は透過型メーターに代わって自発光式メーターを採用している例が多いので、メーターの明るさだけでライトのオン、オフを把握することが難しくなりました。見通しの悪い交差点等でライトを点け忘れた車が2台以上接近した場合、先入観でそのまま進むと大惨事になります。
2020年4月以降の新型車はオートライトの装着が義務付けられているのですが、既に乗っている車に対しては特に規制がないため大多数の車は未だにオートライト非搭載車です。オートライトに関する詳しい情報は以下の記事に記載しておりますので、ご興味のある方は是非ご覧下さい。