国語が得意だと学科試験も楽

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引っ掛け問題で構成された試験問題

「この標識は◯◯である。」という問題であれば記憶すればいいだけなので問題ありませんが、こんな良心的な質問は全体のごく僅かです。ほとんどの場合は文章に本来必要のない言葉を加える、或いはニュアンスを変えるなんてものが一般的です。

具体的に言えば以下のようなタイプがあります。ここでは実際に出題される傾向の強い文面を紹介しながら解説していきます。

文章に「必ず」を追加させる

「踏切の手前では必ず一時停止をし、窓を開け、安全を確認してから通行する。」という問題の場合、答えは「×」となります。

文中に必ずという表現が入っていることが要因です。踏切の場合は踏切用信号機が設置されている場合のみ、左右の安全確認をすれば例外的に一時停止の義務は免除されます。

他の問題も見てみましょう。

「体の不自由な人が歩いている場合は必ず一時停止をし、保護しなければならない義務がある。」これも正解は「×」ですね。

この場合は徐行か一時停止を行えばよいため、必ずという表現だと間違いになるのです。

強制か任意か

「過労運転はしてはならない。」「過労運転はしない方が良い。」分かりやすくシンプルに並べてみましたが、この場合前者は強制であり後者は任意です。

過労運転は道路交通法上、違反となりますので、答えは前者の「~してはならない。」になります。「しない方が良い。」という表現だとその行為を推奨しているだけであり、しないからといって罰則はありません。

よくある問題で「体の不自由な人のそばを通る場合は徐行しないといけない。」というものであれば、本来の答えは徐行か一時停止をすればよいので正解は「×」となります。

この強制か任意かを問いかける問題はかなり多いと思いますので、よく意味を理解して解答した方が良いと思います。

内容を180度転換させる「~の他は」

「横断歩道を渡ろうとする人がいないことが明らかな場合の他は~」。この意味が分かるでしょうか?

「横断歩道を渡ろうとする人がいないことが明らかな場合の他は~」

この赤字の部分を見る限りは歩行者がいないことになっていますが、最後の緑字の部分が追加されることによって歩行者がいることになっています。

あぁなるほど!と思えた方は問題ありませんが、「えっ?」と考えてしまう方にとっては難しい問題かもしれません。

最後の見直しよりもひとつの正格さ

試験は時間配分が50分(仮免学科試験は30分)と限りがあるため、早く終わらせて安心したいという心理が強くなります。

早く終わらせれば時間を気にせず見直し作業が行えますからね。しかしここに落とし穴があります。

急いでササッと答えてしまうと、そもそも読み間違えた文章に気がつかないだけでなく、自分は合っていると思っているためなかなか間違いに気がつきません。

属に言う何を間違えたか分からない。という現象はこの読み間違いから生じます。

教習所の試験の場合は記憶だけではなく、試験問題が何を伝えたいのかをしっかりと把握する必要があります。

そのため「急いで問題に答えて最後に見直す行為」を行うよりも、「一文一文をゆっくり読んで読み間違えをなくす」方が良い結果が出やすいのです。

なかなか点数が取れない、或いは86点とか88点という非情に微妙な水準を行ったり来たりしている人は是非お試しあれ。