第一段階技能教習の心得

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学ぶのは運転の基礎と受かるための技術

教習所は一部例外(免許再取得や外免切替等)を除き、車の運転を一度も行ったことのない初心者が通うところです。

前半ではハンドルの回し方や速度の制御などを行う基礎的能力を、後半では巻込確認(目視)や踏切での対処を含む路上対策を行います。

「こんなのでうまくいくだろうか?」と不安に思うかもしれませんが安心して下さい。

現在、日本で運転しているほとんどのドライバーが教習所の卒業生なので間違いはないでしょう。

皆様もご承知の通り、教習所では大きな試験が2回存在します。1回目は路上に出るのに必要な仮免許証を発行するための修了検定(及び仮免学科試験)、2回目は教習所を卒業するための卒業検定です。

いずれも国の基準で行う国家試験ですから、細かなミスにおいても当然ながら減点項目があります。

正直申しますと免許を取得してから30年間、毎日運転を重ねた大ベテランであるほどこの試験には受かりません。

方向指示器をつけるタイミングやハンドルの回り方においては運転経験を重ねるほどかなりの変化が見られます。

免許取消を受けた人が免許を再取得する際に、一発試験ではなく30万円以上もかけてわざわざ教習所に通うことを選ぶ人が多いのは、この試験に受からないからです。

一方で教習所の卒業生は本来免許センターで行うべき技能試験をパスすることができます。なぜなら教習所で教えられる運転のほとんどが「受かるため」のものだからです。

すでに通っている方ならご承知かと思いますが、目視に関しても自然にではなく大袈裟に行う所為はここにあります。

日常の行ける!は通用しない世界

「よし、このタイミングなら行けるな!」(補助ブレーキドーン!)「はい失格です。」

さすがに検定を受ける時期にこんなことする人はいませんが、教習所のコース内においては周辺の車に対して最大限の配慮をしなければいけません。

日常でのタイミングなんてどうでもいいのです。車がいなければ行く、見えたら行かないが鉄則です。

明らかにここの交差点に進入してくる左折車がいたとしても動いてはいけません。動くと指導員に「まっすぐ来られたらどうするの?」と言われます。

実際のところ、高齢者を筆頭に方向指示器を消すことを忘れて直進してくる場合もあるので意味がないわけではありませんが、教習所内ではこうしたシビアな判断も要求されるのです。

目視と左折時寄せが出来れば大体カバーできる

逆に言えば目視と左折時寄せができない限りは合格できないと思って下さい。

目視は非常に減点率が高く(何点かは言えませんが)、数回忘れてしまえば失格です。

特に目視は技術ではないので誰にでも簡単にできます。5歳の子に「こっち向いて!」と言えば振り向けますからね。できない人は単に忘れているだけです。

試験は「できたか、できなかったか」の結果論で採点しますので、いくら忘れっぽい性格であっても目視ができなければ落とします。

一方で左折時寄せは多くの人が苦手であると認識している部分でもあります。

とりわけ多いのが左折の直前にハンドルを微妙に右に傾けてしまう人ですね。おそらくわざとではないと思いますが、車体は微妙に左側から離れています。

これを試験的には「ふらつき」、それに伴って大回りになってしまえば「左折大回り」です。

どちらもしっかりと左側に寄せることを意識していれば問題はありません。

走行速度は遅くても平気

簡潔に言えば速度に関してはあまり見ていません…。割かしリアルに(笑)

ですからゆっくり走った方が受かりやすいですよ。

所内は焦らず正確に

交差点から出る際、他の車がなかなか途切れなくて時間だけ経過してしまう際に焦りがちです。

「早く行かないと怒られるかな…。」なんて考え出してしまう教習生もいます。

実際のところ、車が来ているのなら仕方がないことですし、いつかは必ず途切れるのでそのタイミングをじっくり待てば良いと思います。

しかし明らかに車が来ない状態なのになかなか発進しないのはダメですよ。全体的にゆっくりと走りひとつひとつの動作を正確にこなしていきましょう。

ここで言うゆっくりとはアクセルを使用した上でのゆっくりであり、クリープ現象で常に走れと言った意味ではないので気を付けて下さい。

ゆっくり走ることで、ひとつの課題に対する時間を稼ぐことができ、結果的に目視やハンドル操作の正確性においてプラスに働きやすい傾向があります。

以上。いつもながら長々とまとめさせて頂きましたが、なかなか運転が上手くならない、あるいは評価に繋がらない…と言った方は当記事を参考にしてみて下さい。