意外と知らない操作手順
すでに免許を取って運転している人にとってはごく当たり前の動作ですよね。しかしまだ卒業していない教習生にとってはまだまだ未知の分野です。
雨が降っているときに「ワイパー使っていいですよ。」と言っても、使い方が分からず挙動不審になってしまうケースが多々あります。
ワイパーは特殊な車種を除きハンドルの左側に着いています(下記写真参考)。このレバーを下げることによってワイパーが作動する仕組みです。
この場合段階的に下げられることが一般的であり、下に下げるほどワイパーの動きも速くなります。
国産車の場合の操作方法
国内では統一基準があるのかないのか知りませんが、おおむね99%以上の車が同じ操作方法で統一されています。
確かに使い方が大きく変わってしまうと車を買い替える際に敬遠されても困りますからね。
国産車の場合はおおむね以下のようなタイプになっています。
各役割は以下の通りですね。筆者の教習所で採用している教習車はトヨタ・コンフォートです。
写真もそれを元にしていますが「生きた化石」或いは「動くテトリス」とも称されるほど古い設計なので、ウォッシャーボタンが一般的な手前に引くタイプではなく本当にボタンです。
このボタンがよく弾けて飛んできます。
このレバーを下に倒すことで作動です。ほとんどの国産車の場合は3段階に下がるようになっており、ワイパーを止める場合は元の位置に戻せば止まります。
タイミング調整機能がついている車種では、前後に回転させることによって間欠式ワイパーの作動タイミングを細かく調整できます。
1段階目(間欠式:数秒おきに作動)
2段階目(連続式低速:連続で作動)
3段階目(連続式高速:すさまじい速さで作動)
外国車の場合
基本的に国産車と異なるタイプが多いです。そもそも国産車とはウィンカーレバーとワイパースイッチの配置が左右逆です。
これは右ハンドルだろうと左ハンドルだろうと共通です。
国産車の場合は海外に輸出すると、その地域に応じてウィンカーレバーやワイパースイッチの場所を変更しますが、なぜか外国車の場合は日本に輸入されても配置のみそのままとなっています。
このせいで私が教習車に乗り換えた際は、どちらかに曲がろうとするとワイパーを作動させてしまいます(笑)
参考までに私が乗っているBMWを見てみましょう。
国産車とは異なり右側にワイパーレバーがあります。このタイプでは下に下げると簡易ワイパー(一度きりで拭き取るもの)、上に上げると連続式に切り替わります。
細かい調整はレバー内側のスイッチを上下に操作することで可能です。
右側のある四角いスイッチは雨天感知式と言われる自動ワイパーです。雨が降ると自動でワイパーを作動させ、頻度やタイミングも自動で行ってくれます。
今ではオートワイパーシステムもメジャーなものとなってきましたが、ガラスが汚れている状態で作動してしまうと嫌なので、基本はオフにしています。
進化に取り残されたワイパー
ワイパーブレードやワイパーゴム自体の性能は年々向上していますが、基本的な技術構造に関しては100年以上も変わっていません。
(※世界的に普及したのは1920年にワイパーの特許が切れて以降)
これは家電製品界でいうHDDと同様であり、回転して読み取る構造自体はレコードプレイヤーとほぼ同じ原理です。
ようは品質や方式が変わっただけであり、抜本的な技術にはさほど進化が起きていないことになります。
ワイパーも同様に、100年前から棒の先に何かをつけて拭き取るという構造は変わっていません。ただ材質が向上し、スイッチを入れれば作動するようになっただけです。
進化をしないと言うことは、逆に言えばこれが完成形であると言えなくもないですが、そろそろ風圧で雨を吹き飛ばすような画期的なワイパーが登場しても良いのではと思ってしまいます。
(そうなるともはやワイパーではなくブロウですね。)