視覚的死角と潜在的死角(図)

視覚的死角と潜在的死角

例えば壁の向こう側や地球の反対側は物理的に見ることが出来ません。このような実際に目で見ることのできない死角を視覚的死角と言います。一方で「こんなところに人はいないだろう」「飛び出しなんて起きないだろう」といったような、そもそも危険を探そうとしない心の死角を潜在的死角と言います。

両者とも直接的な事故に繋がる危険な死角であることには変わりがないのですが、見れば危険を回避できる視覚的死角とは異なり、危険が生じないことを勝手に決めつけてしまう潜在的死角のほうがより事故のリスクが高まります。いわゆる「だろう運転」の典型的なパターンと言えます。

いつも何も起きないから今回も起きないという確証はありません。事故は起こそうとしなくても起きるから事故と言います。わざと起こした場合は事故ではなく事件です。常日頃から安全確認を行う癖をつけておかないと、いざ事故が起きた際に「なんで今日に限って」という至極当たり前な後悔を招く可能性があるのです

目視忘れが起こす悲劇

目視(巻き込み確認)とは自分の目で直接確認を行う行為のことであり、留意すべき点はミラーやモニター類で確認を行う行為を目視とは呼ばないことです。統計上も安全不確認を要因として発生してしまった事故が圧倒的に多く、ほんの一瞬でも確認をしていれば防ぐことの出来た事故がほとんどです。

運転に慣れてしまうとついついミラーだけで確認を完結させてしまいたくなりますが、過去の事例においては目視をせずにミラーだけで確認をしてしまったことによって引き起こされた事故も少なくありません。これはミラー自体の死角による通称「三角定規の法則」が当てはまります。

このように三角定規の法則だと右後方や左後方の車に対しては存在を認知することが出来ますが、真横においては死角となるので目視をしないと認知をすることが出来ません。ミラーだけで確認を完了させてしまうとすぐ隣を走行している車に気が付かず、進路変更をきっかけとして接触事故が生じてしまうのです。

交通事故のほとんどは気の緩みから生じる操作ミスや判断ミスに起因します。初心を思い出すきっかけは皮肉にも事故が起きてしまったあとのケースが多いのです。加害者になってしまった場合の反省と後悔は一生消えることがありません。人生を壊さないためにも日頃から目視を行うようにしましょう。