タイヤ交換の時期(画像あり)

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使わなくても劣化するタイヤ(走行していない場合)

タイヤの原料は大雑把に表現すれば「ゴム」です。厳密に言えばカーボンや添加剤などで様々な処理を施して耐久性や制動性を高めているのですが、結果的に言えばやっぱり「ゴム」です。ゴムはご存知の通り使わなくても劣化します。

タイヤの世界であっても製造されて間もない新品タイヤと、製造から3年ほど経過したタイヤでは表面の硬さに若干の差がでます。

硬くなるとタイヤの性能が全体的に低下しますから、なるべくなら柔らかい状態を保っていた方が良いのです。

近年では未使用時においても3年は新品同様の性能を維持できるように技術革新が進んでいるそうですが、逆に言えばそのタイヤをその後3年間利用していると製造から丸6年が経過した計算になります。

さすがに6年目になるとかなり劣化が進んでいるでしょうから、今後使える期限を考慮しても製造後間もない新品タイヤの方が結果的に安くあがることがあるのです。

タイヤは耐久性を極限まで高めた消しゴム

タイヤは使っていれば当然擦り減ります。この原理は消しゴムや履いている靴の裏とほぼ同様です。このまま摩耗を続けるとタイヤ表面にある溝が徐々に消えていきます。

意外と勘違いしている方も多いのですが、このタイヤの溝の役割は本来「道路上の水を外側に排水する」ことが目的です。決して「止まりやすくする為」ではありません。

ですので晴れている日は問題がないのですが、擦り減っているタイヤで雨の日を走行すると恐ろしく滑ります。

タイヤの溝の管理は安全運転の生命線でもあるので、こまめに擦り減り具合をチェックしておきましょう。(後述)

スリップサインの確認

タイヤの側面にはウェアインジケータと呼ばれる▲型のマークがあります。このマークの直線上に、タイヤの擦り減り具合を調べる際に重要なスリップサインがあるのです。これを調べることでタイヤの溝の深さをある程度認識できます。

基本的にスリップサインが目立つようになってくると、タイヤの性能としては危険信号であることを示しています。

○で囲った部分がウェアインジケーターです。この印がついている直線上にスリップサインがあります。

比較的新しいタイヤはこのようにスリップサインが隠れているので特に問題がありません。部分がスリップサインのある箇所です。

一方でこちらはスリップサインがかなり目立ちます。早急なタイヤ交換が必要です。縦溝の中に四角いキャラメルのような塊がスリップサインです。通常溝が深ければこれが目立つことはありません。タイヤがすり減ってくるにつれ、スリップサインも段々と目立ってくるようになります。

法律上もタイヤの溝は1.6mm以上ないといけないことが明記されています。3枚目の写真では車検を通すことができなくなってしまいますから、たまにチェックするくらいの習慣をつけておくと良いでしょう。

スリップサイン以外の劣化の兆候

タイヤの表面にひび割れが発生していたり、色があからさまに灰色に近くなっている場合はタイヤ内の水分が抜けている可能性があります。タイヤは使わなくても経年による劣化が生じるため、たまに洗車をしたついでにこのような兆候を発見することが大切です。

見落としてしまうとパンクをしてしまったり、最悪の場合は走行中にバースト(破裂)を起こしてしまう可能性があります。低速走行であればバーストによる車体へのダメージはそこそこで済むのですが、タイヤの破片が高速で飛散するため歩行者に当たってしまうと高額な損害賠償請求をされてしまいます。

このような事態にならないためにも、常日頃から車体を点検しておく癖を身につけておきたいものです。