まっすぐ走れない!
最初にハンドルを握った教習生の99%がこれです。まっすぐ走れる残りの1%は過去に免許を持っていた人くらいですね。
まっすぐ走ろうとしても気がついたら白線を踏んでいる、あるいは対向車線側にはみ出してしまう…など、自分の意図に反した動きにショックを受けてしまう人も少なくありません。
「周りの人が運転できているのに何故自分は…?」と途方にくれてしまう人もいますが、その周りの人ってお父さんかお母さんですよね?
同じ事を何十年もやっているわけですから運転が上手くて当たり前ですよ。ピアノで猫踏んじゃったを何十年も弾いてれば見なくても弾けるようになるんじゃないですかね。それと同じです。
まっすぐ走れないと余計に運転が怖くなりハンドルを固く握ったり目線が下を向きがちになります。
この「力を抜く」と「目線を先へ」が両立すれば運転は劇的によくなるのですが、これがまた自分の意思に反して上手くいかないんですよね。
ハンドルを軽く握れない!
これも有名なあるあるです。教習生の手を見ると、まるでぶら下がった時の命綱のごとく強烈な力でハンドルを握りしめています。
おそらく緊張からくるものかと思いますが、今の車は電気の力を借りることによって指一本でハンドルを回せますので、力強く握る意味が完全にないのです。
逆に握ってしまうとハンドルを固定してしまうだけだけではなく、細かな路面の変化に関しても柔軟に対応できなくなります。
確かに道路は平坦に見えますが、本当に平坦な地面は地球上の0.1%にも満たないですよ。
トミカを道路で勢いよく走らせれば分かると思います。テーブルと異なりどこかで曲がるはずですから。
言うならば力いっぱいに固定されたハンドルはまさしくリアルサイズのトミカであり、これでは道路の凹凸を踏んで進路がずれてしまいます。
ずれたとしてもハンドルをまっすぐに固定していればまっすぐ走るんだろうと僅かな先入観が心のどこかにあるので、一向にハンドルを傾けようとしないのです。
指導員に「車が傾いたら自分で位置を調整するんだよ。」と言われたことはありませんか?まさしくそれです。
なかなかハンドルを握る力が抜けない人は、ハンドルを握るのではなく「そえる」イメージで操作すると良いかもしれません。
目線が下を向く!
運転は基本的に遠くを見て行うものですが、最初の頃は付近の縁石が怖くて下を向いてしまう方が多いです。具体的に言えば縁石の見える左前方の下ですね。
一生懸命確認をしようと下を向いていますが安心して下さい。何十年運転したとしてもそこにある死角は見えてきません。透視能力でもない限りは。
見えない直近を見るより、見えるうちに遠くの情報を得ることが大切なのです。言い換えれば「見えるうちに見ておく」という表現が適切であると思います。
皆さんが自転車に乗るときはカゴを見ながら運転しているんですか?
たぶん遠くを見ていますよね。遠くを見ることによって初めて自車の傾きに気が付くようになります。
ただ「遠くを見ましょう。」と言っても個人差があるため、5m先が遠くだと思う人もいれば1km先が遠くだと思う人もいます。
具体的にはボーリングで球を転がす時の目線くらいです。おそらく下ではなくボーリングのピンを見ながら座標を定めると思いますので、それくらいの目線でいいと思います。