左折のコツ

記事内に広告が含まれています。

左折は想像以上に難しい

教習生の進み具合を見ていると、右折はすんなりできても左折でつまづくパターンが非常に多いです。

教習所によっては追加料金のかからない定額コースを導入しているところもあり、その恩恵にあずかる機会の多い項目ですね。

「赤=青」「白=黒」のように、「右折=左折」と対をなすものですが、その特性は大きく異なります。

簡単に表現するなら右折の3倍は難しいと言っても過言ではありません。では、なぜ左折が苦手な人が多いのでしょうか。

内輪差の影響

内輪差とは車が曲がる際に、前輪よりも後輪が内側を通る現象を言います。一般的なサイズの車では、平均的に1mくらいの誤差があると言われています。

つまりハンドルを回し始めるタイミングがあまりにも早すぎると、前輪はなんとなく通過できても後輪は縁石に引っ掛かってしまうのです。これを属に脱輪と呼びます。

日常生活においてもこの内輪差に影響されてぶつけてしまう車はけっこう多いと思いますね。

私はよくレンタカーを借りるのですが、最初にスタッフの方と傷の確認をする際に、前輪のホイールキャップは無傷であっても後輪はズタズタであることがよくあります。

例えば道路脇に寄せている時に接触したのであれば、通常であれば前輪からこするはずです。

しかし後輪だけこするということは,前輪は無事(接触していない)であったことを意味しますよね。

これはまさしく内輪差による接触事故の例と言えるでしょう。後輪が思った以上に内側を通行してしまい、本人が意図しない部分でガタン!と乗り上げてしまうのです。

考えてみてください。もしそれが縁石ではなく人の足だったら。たとえ意図せず踏んだとしても事故は事故です。当然ながら被害者に対して賠償責任を負うことになります。

速度は遅く、ハンドルは速く

運転が上手い人のハンドルには共通点があります。それは回し始めのタイミングが遅く、ハンドルの回転が速いのです。

ハンドルをまわすべきタイミングをしっかりと見極めてさえいれば、あるポイントまできたところで一気にハンドルを高速回転すればいいのです。

そして運転が上手い人は必要となる場面でしっかりと速度を落とします。これはハンドルを戻した際のふらつきを防止するためです。

一方で左折に慣れない(脱輪や大回りが生じる)教習生の多くは回し始めが早く、ハンドルの回転がゆっくりです。

これは完全に前者と逆ですね。回し始めのタイミングが分かっていないのでとりあえずハンドルを回してから調整する方法です。

これだと内輪差によって後輪が乗ってしまうリスクが高まるだけでなく、常にハンドルを調整しながら通行しなければいけません。

回すことに集中しているのでブレーキまで意識がまわらず落とすべきタイミングで速度も落とせていません。(ブレーキに足は乗っているけど踏んでいない人がほとんど)

大体の人はハンドルを回す際にブレーキから足が離れ、ブレーキを踏んでいる際はハンドルが遅くなる傾向があります。

これはまだハンドルと足の動きが両立していない為に生じる現象です。