模擬運転装置は省きます
本来ならば最初の技能教習で「模擬運転装置」を扱うのですが、正直あれはおもちゃに近いので今回は省きます。
ハンドルは軽いは音はしょぼいは画面は昭和だわで、なんだか古いホテルのゲームセンターにでも置いてあるような代物です!
確かに模擬運転装置はハンドルやアクセルなどの大まかな操作方法は学べるのですが、それと同じように実車を運転すると「ハンドルの回し方はそうじゃない」なんて言われます。
教習生は真面目に取り組んでいただけなのに怒られてしまうなんて理不尽極まりないですよね。これ早急に改善する必要があると思いますよ。
ですので私の場合、初めて実車を運転する教習生に当たった際は「前回の模擬装置の内容は生かしてもらって結構ですが、本物の車はそれぞれに個性があるのでハンドルの回し方もそれなりに変わってくるんですよ」と一声かけるようにしています。
こう伝えておかないとお互い変な誤解を招きますからね。人は思っているだけでは通じません。それ妄想って言います。本当に伝えたい内容は言葉にしないといけません。
今回の内容は模擬運転装置をすでに終わらせたことを前提に解説していきたいと思います。
運転をするために必要な基礎知識の確認
最初の技能教習(厳密には模擬運転装置を終えた2回目)では主に以下の項目を行います。
- 各種運転操作(ハンドル、アクセル、ブレーキ、シフトレバー、ハンドブレーキ、方向指示器など)
- ギアの役割とクラッチ操作(クラッチはMTのみ)
- 乗り方や姿勢など
- 自動車の死角
- 実際に走らせて感覚を掴む
これだけでもやることが一杯ありますよね。こちら側指導員も限られた時間の中で出来る限りの教習を行うのですが、いかんせん最初の教習で50分は短すぎます。(学科は長いのに)
とにかく自動車の乗り降りや手順に関しては家でも勉強できますので、この時間ではここでしかできない死角の確認と実施走行にウエイトを置きます。
何せこの時間である程度の技量が望めなければ「送り項目」…つまり先に進むことができなくなってしまうからです。簡単に言えば教習が延びてしまい、その分教習料金もかかってしまうと言うことですね。
- 外周をうまく走れない
- 脱輪が目立つ
- フラフラする
- 力が抜けない&目線が近い
- カーブを曲がると内側に寄ってしまう
教習の合格基準は求められる技量の概ね70%ですから、あまりにも脱輪やふらつきが目立つと、その項目をクリアできなくなってしまいます。
しかも教習には「おまけ」なんて概念はありません。出来たかどうかの「結果」だけです。逆に技量がない状態で次に進んでしまっては何も出来ないどころではすまなくなります。
最初の教習では運転の基礎になる土台を作る段階ですから、指導員の伝えてきた説明を全て吸収する気持ちで頑張って下さい。