「S字とクランクのコツ」の内容を最新版に更新しました。画像をより詳細な物にリファインしました。

坂道発進を行う場面

技能教習(第一段階)

教習所で行う坂道発進

今回は技能教習第一段階で行う坂道発進の説明です。坂道の途中で停車し、ハンドブレーキをかけて行うアレですね。

AT車ではクリープ現象(ブレーキを離すと勝手に前進する)の影響で、角度の浅いスロープ程度ではハンドブレーキをかけなくても簡単に坂道発進を行えてしまいます。

ですので教習所で行うハンドブレーキによる坂道発進は、見方によっては大袈裟に映ってしまうかもしれません。

後述しますが、このハンドブレーキによる坂道発進は言うほど大袈裟ではなく、場面によってはかなり重要な技術です。その場面がなかなか訪れないだけであり、不必要と言うわけではありません。

MT車の場合はAT車と異なり、ブレーキを離すとスルスルと後方に下がってしまうので、ハンドブレーキを使う意味合いはかなり大きくなります。

上達すると微妙なクラッチ加減を利用して、ハンドブレーキがなくともスムーズに発進できるようになります。

日常的に潜む急な勾配

教習所の坂道は通常よりも角度が強く(富士山五合目レベル)設計されているため、場合によってはAT車でもブレーキを離した瞬間に後方に下がることがあります。

ただ正直に申しますと、これだけの急な坂道は日常生活においてあまり見かけません。ですから日頃からハンドブレーキを使わなくともAT車なら平気という固定概念が徐々に構築されていきます。

そうなってしまうと当然ながらハンドブレーキを利用した発進なんてしなくなりますよね。人間は癖であれば繰り返しますが、面倒くさい動作はいずれやらなくなります。

日常生活においてやらなくなったことを、必要な場面で都合よく思い出して行動に移せることなんて滅多にありませんしね。

坂道の事故は買い物のときが多い

さきほど富士山五合目レベルの急勾配の話をしましたが、実はこれと同レベルの坂道が至るところに存在します。その代表例がショッピングモールやホームセンターの立体駐車場です。

立体駐車場のスロープ

ららぽーとやイオンのような店舗ですね。よく監察している人なら気づくかもしれませんが、買い物をするフロアーと駐車場の階数が微妙に合わなかったりしていませんか?自分は3Fにいるのに、駐車場はなぜかスロープを上がった3.5Fにいるとか……。

これは買い物をするフロアーと駐車場の天井の高さが異なることが原因です。買い物をするフロアーは解放感を演出するために意図的に高い天井をしています。

一方で駐車場は解放感よりも収容能力にウエイトを置いているので天井が低く設計されています。そのため各階層のフロアーに微妙なズレが生じるのです。

収容能力は面積にも依存しますので、少しでも多くの駐車スペースを確保するためにスロープはかなり急に設計されています。土日や祝日のように駐車場が混む時期では、スロープ部分で止まざるを得ない状況が発生しうるのですが、この部分の角度がかなり急であるため油断をしていると後ろに下がってしまうのです。

普段下がることがないため、この環境下に置かれても下がっていることに気がつきません。景色を見ていればかろうじて気がつけるのですが、大体の人は爪をいじくったりしています。そしてたどりつく結末は……ガシャン!

おそらくどこのショッピングモールも1日1台くらいはぶつかっていると思います。

「えっ!そんなに?」と思われるかもしれませんが、高速道路の事故とは異なり普通は公開しないので知らないだけです。

次は我が身という構えで、日頃から気をつけておくような習慣が大切でしょう。いつもより危険だなと思ったらハンドブレーキをかけておくことをおすすめします。何せ技術は教習所で学んでいますし、何よりもタダですからね(笑)

タダの割には見返りの多い保険です。

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