所内における障害物への対応(図)

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障害物の早期発見に慣れましょう

初めて路上に出た方なら既に体感しているかもしれませんが、一般公道は所内のコースと比べて圧倒的に障害物が多いことが特徴です。所内ではせいぜい教習車やパイロンくらいしか障害物がありませんが、路上では駐車車両や工事中のバリケードに加えて歩行者や自転車も全て障害物に含まれてきます。

そのどれもが見落としてしまうと重大な事故に繋がるものばかりなので、路上に出る前に障害物への対応方法をしっかりと学んでおきましょう。特に重要な項目は次の3点です。

  • 障害物を正しくよける技術
  • 対向車両の有無、タイミング
  • 歩行者や自転車の動き

障害物はただよければ良いわけではなく、よける角度や環境によっても危険度は大きく変化します。運転を初めたばかりの頃だと障害物に対して水平によけることが出来ず、上から見ると三角形を形成してよけていく教習生が散見されます。これだと本来の進路よりも大きく対向車線にはみ出してしまいます。

障害物を水平によけられない一番の要因は目線が無意識のうちに近くを向いてしまうことにあります。慣れないうちは怖さからか、よけなければいけない障害部の起点を注視してしまうために進めば進むほど目線が近くなるのです。そうすると本来ハンドルを回すべき位置を越えて操作が大幅に遅れてしまいます。

ハンドル操作が遅れてしまうと障害物への進入角度も鋭くなるので、たくさんハンドルを回さないとよけることが出来なくなります。ハンドルをたくさん回すことによって水平に戻す際もそれに比例してたくさん回さなければいけなくなるので、客観的に見るとハンドル操作だけでパニックに陥っているようにも見えてきます。

本来は障害物に対して水平を維持することが理想であり、環境にもよりますが通常であれば障害物から約1.5メートルを保つように心掛けて下さい。これは駐車車両をよける際に、万が一ドアが開いてもギリギリ当たらないくらいの距離感であると言われています。これを実践するためには目線が非常に重要になってきます。

理想的なよけ方を実現させるためにはなるべく手前から障害物をよけ始めることです。

  1. 障害物の認知
  2. 対向車両の確認
  3. 周辺環境の確認

ハンドルを傾ける地点が手前であるほど進入時の角度は緩やかになります。前者(障害物に近づいてからハンドルを回す)がジェットコースターのような角度であるなら、こちらはジャンボジェット機の離陸のようなイメージです。角度が緩やかであればハンドルを回す量が少なくなり、必然的に水平を保ちやすくなります。