任意保険の重要性

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任意保険は入っておきましょう

私は保険会社のまわし者ではないため、保険については「各自の判断で入って下さい。」とのスタンスを取っています。そのため説明としては「絶対入って」とは言わず「入った方がいいよ」という表現で学科教習を行ったりしていますが、万が一のことを考えると任意保険に入っておいた方が安心です。

理由として「事故は起こすものではなく起きてしまうもの」、「多額の賠償責任が生じた際に一般的な収入では限界が生じること」の2つが挙げられます。

大切なことなので少し細かく説明しましょう。

事故は起こすものではなく起きてしまうもの

誰も事故を起こそうと思って事故を起こすわけではありません。逆にわざと事故を起こした場合は故意ですから、この場合は事故ではなく事件と呼ぶのです。どんなに気をつけていても事故は発生します。

今あなたが無事に家に帰れたのは、たまたまあなたではない違う人に事故が起きたからに過ぎません。「自分なら大丈夫」と言えるほど人知を超える特殊能力を持っているわけではありません。

その根拠はデータ上における何の根拠もない虚像や感想、すなわち慢心の一部なのです。「備えあれば憂いなし」とは、はるか以前の歴史を生きてきた先人たちの知恵や経験が凝縮されています。

多額の賠償責任に対応できない

年収が1,000万円ある人でも無理です。この1,000万円が=(イコール)として貯金に結びつくわけではありません。年間1,000万円を貯蓄するには最低でも年間1,500万円の稼ぎが必要です。

過去に自転車を運転していた未成年(16歳)が64歳のおばあさんに接触し、障害が残った事故の判例では7,400万円の損害賠償が請求されています。せめて年収が3,000万円クラスにならないと払いきれませんね。

それに被害者が「障害」あるいは「死亡」した場合は軽く億(過去最高では3億円の損害賠償)を超えることがあります。「えっそんなに!?」と思われる方は是非調べてみて下さい。ふつうに7,000万円~1億5,000万円クラスの損害賠償例(判例)がうじゃうじゃと出てきますよ。

強制保険は運転者の強い味方(助けるとは言ってない)

任意保険に入らなくても自動車を所有する限りは強制保険に加入するはずです。これはみなさんが車を購入する際に車検という形で代行してくれますから特別意識をしなくても「保険漏れ」は生じにくいでしょう。車にナンバープレートがついているということは強制保険に加入していることの証です。

気を付けたいことはナンバープレートが付いていれば100%強制保険に加入していると言うわけではなく、次回の車検を定められた時期に受けなければ(つまり車検切れ)ナンバープレートと同時に強制保険においても無効化してしまいます。(ナンバーは外さない限り付いてはいますが…)

イメージ的には期限の切れてしまった定期券だと思って下さい。手元には定期券があるけど改札の読み取り機に当てるとピンポーーーン!とか言いながらドアが閉じますよね。つまりその定期は更新を行っていないがために効力が無効化され、全く価値のないプラスチックのカードに成り下がってしまったことを意味します。

電車の場合は更新すればその日のうちに今まで通り使うことができるのですが、車の場合は車検が切れた時点で運転すると「無車検運転」という扱いになり、免許取消処分の対象となります。

この強制保険も道路交通法上は「3,000万円まで補償します。」と記載されていますが、誰も「上限まで支払う」とは言っていません。大きな事故を起こしてもせいぜい3930分がありますね。理論値と実数値は結びつかないのです。

ですから万が一のリスクを考えても任意保険に入っておいた方が何かと安心ということになります。任意保険の場合はしっかりと追加料金を支払っている分、事故が起きた際の補償額も強制保険と比べれば圧倒的に大きいですから、自分自身を守る切り札として加入しておくことをオススメします。