暗くなると自動的にライトが点灯
ここで言うライトとは車幅灯(ポジションランプ)、前照灯(ヘッドライト)、尾灯(テールライト)、番号灯(ナンバー灯)の事です。基本的に方向指示器を捻ることによってライトのON、OFFを設定しますが、この動作を全て機械が自動的に行ってくれる装備をオートライトシステム(以下ALS)と称します。
警察庁が発表した「死亡事故発生状況」では、日没時間と重なる17時~19時台に死亡事故が多く発生(平成24年~平成28年統計)しています。その為警察庁では薄暮時におけるヘッドライトの早期点灯を呼びかけているのです。
一部車種においてはすでにALSが搭載されているのですが、比較的安価な価格帯の車においては採用が見送られるケースが多いですね(価格を下げる為に省かれる)。今の車はメーター自体を綺麗に発光(ビジュアル的に)させるタイプ…いわゆる自発光式メーターが主流です。
つまり明るい昼間においても常時発光していることから、メーター内でのライトON、OFFが把握しづらくなってしまいました(機能を犠牲に見た目を重視した結果?)。逆にかつて主流であった透過型メーターは暗くなると視認しづらくなるのでライトON、OFFの把握は容易です。
透過型メーター
自発光式メーター(エンジンOFF時)
自発光式メーター(エンジンON時)
自発光式メーターはその特性上、ライトを点けたか否かの確認がしづらい為、暗くなってもライトを点けないまま走行してしまう車が少なくありません。こうなってしまうと直接的に他の車の存在を認知することが難しくなり、相対的に交通事故が多発する要因になっているわけです。
このような事態に対してついに国が動きました!
2016年10月に道路運送車両の保安基準が改正されALSの搭載が義務化となったのです。(但し時期は2020年4月以降に発売となる車、継続生産車は2021年10月以降)これにより「暗くなってもライトを点けない」と言った事案が多少なりとも減るのではないでしょうか。