さまざまな所で応用できるクランク
第一段階では所内において「狭路の通行」という項目があります。言い換えればS字とクランクを通行するための技術を磨く教習です。形状はS字が文字通りの「S」、クランクが「L」を繋げたような形状をしているのですが、そのどちらも一般的な道路における役割は大きく異なってきます。
- S字:一般公道ではほとんど見かけない形状の道路。自分が運転している車の車体感覚(タイヤの通行している位置)などを学ぶ。
- クランク:路上においては狭い住宅街や駐車場における通行がいわゆるクランク型。とりわけ駐車場においてはほぼクランク型に移動することになる。
このように比較すると自車の感覚を身につけることにウエイトを置いたS字、より一般的な道路に対応する為に技量を磨くクランクと、その役割は大きく分担されていることが分かります。
ちなみにクランクの代表例とも言える駐車場を上空から見た目線で確認してみましょう。
ほら、教習所で練習するクランクとほぼ同じ動きをしていることが分かりますよね。教習所内ではクランクにポールが設置されているものかと思われますが、実際の路上においてはこれが一般車両(駐車車両)に置き換わるわけです。
ですので教習所内におけるポールに対しても、一般車両であるという認識をもって走行することが重要になってきます。ポールにぶつかってしまうようでは駐車場において、他の車にぶつかってしまうことと一緒です。
ようするに「ギリギリ通れるかな?」といった賭けは絶対にせず、そもそもそうならないように余裕をもったハンドル操作を行うべきでしょう。ちょっとでも他の車にガリガリっと擦ってしまえばその時点で交通事故ですから。
特に曲がりきれなかった場合の「切り返し」についてはしっかりとマスターしておくことが大切です。これが出来ないと駐車場内で身動きが取れなくなり、他の車の進行を妨害してしまうことに繋がる可能性が非常に高くなります。