キープレフトの習得は絶対に必要(図)

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キープレフトの正しい知識を身につけましょう

教習所で教習を進めていると「キープレフト」という言葉を頻繁に耳にすると思います。直訳すると「左側を保つ」という意味ですが、そもそも日本は左側通行ですので常にキープレフト走行を行っていると捉えてしまう傾向があります。しかしながら本来の意味は「道路の左側部分のやや左寄りを保つ」が正解です。

つまり左側車線であればどこを通行しても良いという意味ではなく、あくまでやや左寄りを走行しなければならないという意味です(法18条1項及び20条1項)。この「左側通行」と「キープレフト」を混合してしまい、正しく理解せずに道路のやや右寄りを走行している車も多く見かけます。

いくら左側車線を走行していたとしても中央線(対向車線との境目)に近い右寄りを走行する行為は極めて危険です。対向車線の車からは「なぜあの車はこっちに寄っているんだろう…下手なのかな?」と思われますし、今の時代は前を走行している車にも「何煽ってきてんだ!」と怒鳴られる可能性もあります。

本人は無意識であっても他者から見れば迷惑極まりない行為です。例えばあなたがエスカレーターに乗るときはステップの中央に立っているのでしょうか?

おそらく左側に立っていますよね?

中央に立っては行けないという法律はありませんが、高確率で面倒なことに巻き込まれてしまう可能性があるので風習的に左側に寄っていると思います。車も同様に道路が広いからといって自由に走れるわけではありません。エスカレーターは風習ですが道路交通法上のキープレフトは法律で定められたルールです。

  • 正しい走行位置(左寄せ)

  • 微妙な走行位置(道路の中央)

  • 誤った走行位置(右寄せ)

左側の感覚を掴めないと卒業後に困る

教習を開始したばかりの人にとっては車体を左側に寄せる行為は恐怖でしかありません。ですが左側にしっかりと寄せる技術がないといずれ困ることになります。なぜなら日本の道路は余程の田舎でない限り狭い道が多く、対向車と行き違う場合は必ず左側に寄せる必要があるからです。

仮に左側の感覚が掴めずに寄せきれなかった場合、対向車線の運転手から「ふざけるな!もっと寄れるだろ!」と心外にも怒鳴ってくる可能性もなきにしもあらずです。初心者だから少し大目に見てほしいという気持ちも分かりますが、残念ながらこの世界は優しい人ばかりではありません。

これは多くの人が抱く「できないならやるな」の風潮からきています。遊びのサッカーであれば許されますが、真剣勝負のワールドカップで下手糞なビギナーがいたら真っ先に排除されるのと同じです。一般公道はどちらかというと遊びではなく真剣な心構えが必要となる世界です。

現実を見据えた上で嫌な思いをしない防衛策としても左側寄せの技術においては早めに習得しておくべきです。技能試験においてもあまりにも中央線寄りを走行してしまうと「ふらつき」の減点を取られてしまうことがあります。所内では乗り上げても事故にはなりませんから頑張って練習をしていきましょう。