車の進んでいく進路を想像しましょう
簡単なようでやってみると実際は難しい直進路。まっすぐ走っているつもりであっても隣の指導員に「右(左)に傾いてるよ」なんて言われたことはないでしょうか。そもそも車の向きが傾いていること自体気づいていない…そんな状況かと思います。それではなぜ自車の傾きが検知できないのでしょうか?
ふらつき
上記のように進路がふらついてしまう原因はいたってシンプル!ずばりそれは目線の問題です!目線が近い(ほぼ地面を向いている)から真っ直ぐ走ることが出来ないのです。これはボウリングに当てはめてみると分かりやすいかもしれません。例えば次のような状況があったとします。
A
どうですか?この転がり方でストライクを狙えるでしょうか?おそらく多くの人は「ストライクどころではなくガーターなのでは?」と思うはずです。では、こちらはどうでしょう?
B
これならストライクを狙えそうですね!しかしこの2つはどうして結果を予測できたのでしょうか。まだ結果は訪れていないのにみなさんはよく予測できましたよね。これらの把握方法は至ってシンプルで、レーンの溝(ガーター)に対してボールがどのように転がっていたのか(角度)を判断した結果です。
Aの画像だと明らかにガーターの方にボールが傾いていますから、数秒後にはガーターに突っ込むだろうと言う予測ができます。実はこの現象は自動車の運転にも当てはまるんですよ。
縁石をボウリングのレーンに見立てる
意図的にボウリングレーンの一部を道路みたく改装してみました。ガーターの部分は道路上に置き換えると縁石や路側帯に該当しますね。このまま進んでしまうと縁石に衝突してしまうことはボウリング同様に予測できるはずです。しかし多くの教習生はここで下を向いてしまいます。
ボウリングでボールを転がす時は遠く(ピンの位置)を見るのに、運転となると何故か下を向いてしまうのです。しかもボールとは異なりハンドルを傾ければ自分で進路を変えることも出来ます。ボウリングでそんな事ができたら究極のチート(ズル)ですが自動車では当たり前のように出来るんですよ。
でもこの当たり前の動作も目線が近ければ意味を成しません。そもそも目線が下を向いてしまうと縁石に対しての並行が把握できませんから、どちらにハンドルを傾ければ良いのか分からなくなってしまいます。ちなみに理想的な目線は以下の通りです。
縁石と白線の間を通るイメージで走行する
ちょうど画像上では矢印の先端部分ですね。この時点でだいぶ目線が先を向いていることが分かると思います。目指すべきポイントを決めておき、そこに車を誘導できるよう無意識にハンドルを動かすことが出来るようになればまっすぐ走れるようになります。
慣れないうちは道路の中心に向かってボウリングの球を転がすイメージで目線を置いてみると良いでしょう。その間はハンドルに力を入れないように注意して下さい。ハンドルに力をいれると、自分の手で固定してしまうためまっすぐ誘導することが困難になります。