踏切でのトラブルは死に直結します
踏切は高速道路での事故と同様に事故率が非常に高い危険な箇所です。毎年多くの方がこの踏切内の事故によって亡くなられています。基本的に踏切内における事故のほとんどは走行している電車(非常ブレーキでも間に合わなかった場合)との接触事故であり、通常なら質量の法則で車が大破します。
おおまなか事例としては前方が車で詰まっているのに踏切内に進入してしまったり、ハンドル操作を謝り踏切外に脱輪してしまったり、中には線路を道路と間違えて右左折をしてしまう高齢者の事故もニュースで取り上げられていたりしています。踏切内での立ち往生は常に死と隣り合わせなのです。
前のスペースを確認してから進入すること
ディズニーランドのファストパスみたいに「前の人が動いたから動く」のではなく、踏切の場合は「前のスペースが完全に空いてから動き出す」ようにしましょう。これは私が学科教習で踏切に関する留意点を伝える際に必ず教習生に伝えている内容です。前の車だけを見ていると重大な事故に繋がる恐れがあります。
過去の事例を調べてみると、踏切の先の前走車が動きだすのを見て自車も同時に動いてしまい、何らかの理由で前走車が動かなくなってしまった場合に自車が踏切内に留まってしまうケースがあります。こうなると前方にスペースが生じず、踏切内から出られずに留まってしまうことになるのです。
私も以前同じような経験があり、友人が運転する車で踏切を通過する際、たまたま前の車が大型バスを譲ってしまって動かなくなってしまったことがあります。ようするに自分たちの車が踏切内で立ち往生をしてしまうことになったのです。突然の非常事態に様々な不安要素が一気に押し寄せてきました。
今踏切が鳴ったらどうしよう?
人生初の非常停止ボタンを押すことになるのか?
電車を止めた際の賠償は?
おそらく私よりも当事者(運転手)である友人のほうがパニックになっていたのは間違いないと思いますが、非常停止ボタンを押せる環境にいるのは助手席に座っている私だけだったので「これ本当に押しても平気かな?」と戸惑いながらボタンを押す準備をしていたのを今でも覚えています。
たまたま電車の本数が少なかった時間帯であったことが幸いし、結果的には前の車が動いたので事なきを得ましたが、これが日中の本数が多い時間帯だったらと思うとゾッとします。タイミングを間違えれば大事故に繋がっていた可能性も大いにあるため、体験談を通じて踏切における危険性を学んで頂けると幸いです。