切り返しとは
教習所においては技能教習第一段階項目11番「狭道の通行」にて行う必須内容です。切り返しとは縁石に乗り上げてしまった…あるいは曲がりきれなかった(進行方向に壁や電信柱などの障害物がある)場合に後ろに下がることでこれらを回避するテクニックです。
覚えている、覚えていないは別として教習所では必ずこの内容を伝えることになっているので少なからず経験はしているはずです。免許を取得した後も、シチュエーションによってはこの切り返しをかなりの頻度で行うことになるでしょう。具体例としては…
- 駐車場に入れるとき
- 住宅街などの狭い道で曲がりきれなかったとき
- 縁石に乗り上げてしまったとき
などです。そのまま進んでしまうと接触、あるいは乗り上げによる車体の破損など様々な弊害が発生します。場合によっては多額の損害賠償を請求されることも…。こうならないためにも必要に応じた切り返しができるように、知識だけでなく技量も身につけておいた方が安心です。
切り返し方法(曲がりきれなかった場合)
筆者も出先で狭い住宅街を走っていると、なかなか思うようには曲がりきれないことが多々あります。とりわけ都市開発のされていない住宅街においては「なぜこんなところに?」と言った感じで電信柱やらゴミ箱が通行の妨げになっていることがあります。
さすがに電信柱やゴミ箱をどかすことは出来ませんから、素直にバックをして車の向きを修正しなくてはなりません。これがいわゆる切り返しに該当する行為です。右折時に曲がりきれなかった場合はおそらく車体左前方に何か障害物があったのかもしれません。
この場合はハンドルを左に回してからバックをすると、進みたい方向に車の向きが修正されます。
切り返し例が必要な場面
切り返しの手順
- 障害物が車の前方どちらにあるのかを把握する。
- 障害物のある方向にハンドルを回す。(障害物が左にあるなら左に、右にあるなら右にハンドルを回す)
切り返し方法(縁石乗り上げ時)
不運にも縁石に乗り上げてしまった場合は以下の手順で脱出するようにしましょう。考えることを放棄してそのまま突き進むことは危険です。
乗り上げたタイヤが前輪の場合
- 乗り上げたタイヤが左右どちらなのかを把握する。
- 乗り上げた方向にハンドルを回す。
乗り上げたタイヤが後輪の場合
- 左右どちらに乗り上げようともハンドルは回さない(固定する)。
- そのまま後方を確認してバックする。
切り返しを早い段階でマスターしよう
これらの対処方法を頭に入れ、切り返しが必要になった場合に迅速な対応ができるようあらかじめ練習をしておきましょう。慣れないうちはハンドルを回した方向と車の進む向きがイメージ出来ず「どっちに回せばいいんだっけ?」と混乱してしまうこともあるはず。
しかし自分が考えているよりも周囲の時間は経過しているもの…。
特に駐車場にて切り返しがうまくいかずにモタモタしていると、他の車にクラクションを鳴らされてしまう可能性もあります。こうならない為にも切り返しを無意識に行えるようになるまで練習し、万が一の場面に備えて準備をしていくことが大切です。