外国車の維持は大変ですか?

見かけることが多くなった輸入車

これは外国車(以下輸入車)の壊れやすさなのか維持に必要なコストであるのかで説明はだいぶ異なるのですが、今回はその両方を解説していきたいと思います。

輸入車は20~30年前に比べると走っている割合が多くなってきましたね。私の近所でも輸入車を所有している世帯が5割ほどなのですが、そのほとんどがドイツ車で占められています。

かつては輸入車と言うと「高い」「高級」「壊れやすい」といったイメージが付き物でしたが、当時の日本人にとってそれらは主に「ドイツ車」のことを指すのだと思われます。

今でこそFIATやアルファロメオなど選択のバリエーションが増えたのですが、日本人におけるドイツ車信仰は未だに根強いものとなっているんですね。

ですので今回は輸入車=ドイツ車として扱っていきたいと思います。まぁ日本で一番売れている輸入車ですから間違いありませんし、むしろ壊れることが特徴であるアルファロメオ(最近の車種が壊れませんが…)や絶対数の少ないフェラーリあたりは論外です。

むしろフェラーリを所有している人が維持管理にかかるコストなんて気にしないと思いますからね。

ドイツ車は壊れやすいのか?

結論で申しますと最近のドイツ車はほとんど故障しません。この最近という基準はBMW3シリーズが第5世代のE90にフルモデルチェンジした2005年あたりからです。

当初は電動格納式ドアミラーが動かなくなったり窓が開かなくなったりと細かい故障は多かったそうですが、これらが改良された2008年以降の後期型モデルからはこのような症状はほとんど見かけなくなりました。

これらはBMWに限らずメルセデスやアウディも同様に、これらの時期から世界中の部品メーカーとのやり取りが盛んになった為、信頼性の高い日本製の部品も多々使用されてきたことに起因します。

ですから私が所有している平成21年式のBMW Z4も、平成20年式のポルシェカイエンも一度たりとも故障したことはありません。

愛車のBMW Z4

目黒で試乗したFIAT500(1.2)

しかしこれらには大前提となる事柄があります。それは……

国産車(日本車)と比べないこと……。

確かにBMWやメルセデスに代表される輸入車も壊れにくくはなっていますが、あくまでそれらは「輸入車のなかでは」と言う前置きが必要になります。むしろ滅多なことでは壊れない国産車が異常なレベルなのです。

過去に観光で箱根大涌谷に訪れた際、当時乗っていたメルセデスSクラス(平成19年式)が突如動かなくなってしまいました。観光も終わり、「さぁ帰ろう。」と駐車場でリモコンキーを操作するも全く反応しないんですね。

しょうがないのでリモコンキーに内臓されているエマージェンシーキー(緊急用のカギ)で室内には入ったものの、今度はエンジンがかからない……。

エンジンだけではなくハザードランプもつかないので一瞬「バッテリーがあがったのかな。」と思ったのですが、それが分かったところで何の解決にもならないので人生で初めてロードサービスを依頼することにしました(保険の紙に番号が書いてありました)。

場所が場所なのでロードサービスを呼んでから40分くらいはかかったのですが、スタッフの方がボンネットを開けて調べてみると「バッテリーではないですね。」の一声が…。

私「バッテリーじゃないんですね。」

ス「テスターは反応するのでバッテリーは生きています。残量が少ないとか劣化しているとか……そういった症状は確認できないですね。」

私「そうなんですか…。」

ガサゴソ(作業中の音)

ス「!?」

私「!?」

ス「これじゃないでしょうか!ホラ!」

何やらスタッフの方がボンネット奥の黒いコードを見せてくれました。いくつかのホースみたいな線がビニールテープのような物で巻かれて束ねられています。

私「なんですかコレ?」

ス「車の配線ですよ。近くで見ると確認できるのですが、表面がドロッドロに溶けています。」

私「えっ!?確かに見た目がベトベトしてますね。」

ス「この手前は電気が通っているのですが、この部分から先は電気が通っていないのでこの配線の内部が断線、あるいは溶けたのだと思います。」

私「溶けるんですかコレ!?」

ス「まぁこの暑さですから(この日の気温は真夏の38度)外国車だとあり得ますね。昔のベンツはよくあったんですけど、この年式のベンツではあまり見られない症状です。あとはエンジン内部に何らかのトラブルがあって非常に大きな熱を持ったことが考えられます。」

私「そうなんですか…まぁ溶けているものはしょうがないですよね。」

ス「とりあえず動かせないのでレッカーを手配しようと思いますけど宜しいでしょうか?」

私「いいですよ。」

ス「レッカー料金はお客様の保険内容に該当されますので今回はかかりません。」

私「そうなんですか!!」

まさかの無料!ちゃんとした保険に入ってて良かった(笑)

私「では宜しくお願いします。」

この件はこれで無事に終わったのですが、レッカー待ちの私の目の前を颯爽と通り過ぎるワゴンRの姿が物凄く印象に残ったんですね。その時私は思ったのです。

「1,000万円近くする輸入車よりも、どんな状況下であっても不屈の耐久性を誇る日本の軽自動車って凄いなぁ!」と……。

ようするに国産車の耐久性は世界的に見れば化け物みたいな存在であり、それと比べてしまうとありとあらゆる外国車がまるでトラブル持ちのように見られてしまう傾向があるのではないでしょうか。輸入車も昔よりかは故障が少なくなりましたが、私の経験のように万が一のことも念頭において置く必要があると思います。

維持費は国産車に比べて高いのか?

高いです!笑

というより「高く見える」が正解です。部品代は確かに国産車の1.2~1.4倍ほどしますが、これは1000円の部品が1200円~1400円に増えただけのことですからあまり大差はありません。

ようするに部品代に関しては国産車よりも少し高い程度であり、やたらと高価なわけではないのです。

さすがにフェラーリやロールスロイスあたりになると一部分が壊れただけでも数百万はかかりますけどね。逆にそれは数百万かけてでも直す価値のある工芸的な側面を持っていますから、通常の車とはまた別次元の話です。

一般的に国産車の車検と比べると、輸入車の車検は10万~20万円くらい高いと言われていますが、それらはほとんど交換部品によるものと考えて良いでしょう。

そもそも日本の法規上では国産車でも輸入車でも国に支払う自動車税などは全く変わりませんし、車検にかかる整備代が驚くほど高いわけでもありません。

これは車に対する維持の考え方が日本とドイツでは大きく異なっているからに起因します。

日本の場合は「使える部品は耐久性を高めて長く使う」ことを前提とした高寿命重視の設計がなされるのに対し、ドイツ車の場合は「消耗した部品は新品に交換して、常に新車と同じ性能を確保する」性能重視の設計がなされています。

ブレーキパッドひとつを見ても日本車は「もたせる」ことを重視し、ドイツ車は「使い切る」ことを重視しています。

そのためドイツ車に乗ると比較的早い段階でホイールがブレーキダストによって真っ黒になってしまうのです。

そのため輸入車の車検ではまだまだ使える消耗品であっても一気に交換してしまうことが多く、これらが車検代を高く感じてしまう要因にもなっているんですね。

逆に言えば国産車でも輸入車と同じくらい部品を交換すれば値段的には追い付いてきますから、考え方によっては維持に必要なコストは国産車と大して変わらないと言った見方もできるのです。

輸入車が気になる人は買うべし

私も何台か輸入車を乗り継いできましたが、一度乗ってしまうとその魅力にとりつかれてしまって抜け出せなくなってしまいます。例のメルセデスの故障が起きたあとも性懲りもなく乗り続けていますからね(笑)

それ以降は目立ったトラブルはありません。過去に何となくですがマツダのアテンザスポーツ(平成20年式)を購入したのですが、これが何とも細かい故障が多くて参ったんですよ……。

新車で購入して2日目にトランクオープナー(電磁式)が故障してしまい、走行中でもウィーーーン…ウイィンガシャッ!っと勝手に開いてしまうんです(笑)

これには参りましたね。ディーラーに相談したらどうやら私の年式のアテンザにリコールが出ていたみたいで、無料で直してもらったは良かったんですけど……。

そのあともエアコンルーバーが外れたりエンジンマウントに亀裂が入ってブルブル振動したり(走行距離は僅か17,000kmくらいで)で細かい故障が絶えず起きていました。

それと比べると今のZ4もカイエンも無故障ですから、私の中ではむしろドイツ車の方が故障をしないイメージです。

ハンドリングや路面をしっかりと抑え込むようなゆとりのある安定感はドイツ車ならではですね。ですから輸入車がほんの少しでも気になっている方は是非一度どこかで試乗してみて下さい。

最初はその気ではなくても乗ってみることで「多少無理をしてもこれは欲しい!」と思えるようになっているはずですよ。

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