身の回りに存在する一方通行
日常的に見かける一方通行の代表例はエスカレーターです。上りエスカレーターは上り専用、下りエスカレーターは下り専用なので逆走は出来ません。道路上における一方通行もエスカレーターと同様に、同一方向以外の逆走は出来ません。つまり対向車線が存在しない道路が一方通行なのです。
行き違いの難しい狭い道(住宅街等)や、高速走行で対向車線の車と衝突すると極めて重大な事故に繋がる恐れがある道路(高速道路等)に設置されていることが多いです。基本的に一方通行の見分け方は標識による場面がほとんどなので、事故防止のためにも標識の意味を十分に理解し、認知を怠らないようにしましょう。
- 一方通行の入口の標識
- 車両進入禁止(一方通行の出口)の標識
一方通行の道路における法規
一方通行の道路では対向車線が存在しないという特性上、通常の道路とは走行方法が異なる場面が存在します。とりわけ「右折の方法」と「緊急自動車接近時」は通常とは対応の仕方が異なるので、万が一この場面に遭遇した際にパニックにならないためにも正しい知識を学んでおきましょう。
- 小回りの右折(通常)方法=あらかじめできるだけ道路の中央に寄り、交差点の中心のすぐ内側を徐行しながら通行する。
- 一方通行道路での右折方法=あらかじめできるだけ道路の右側に寄り、交差点の中心を徐行しながら通行する。
通常の右折方法と一方通行の道路での右折方法を比較すると以下の2点に相違が見られます。
- 道路の寄り方(中央なのか右側なのか)
- 交差点の通行方法(すぐ内側か内側か)
通常の右折とは異なり対向車線の存在しない一方通行の道路では右折の際に道路の右側に寄せながら通行します。緊急車両が後方から接近してきた場合も一方通行の道路の場合は左側だけではなく右側に寄ってよける(基本的には左側だが障害物があるときは右側でも良いという考え方)こともできます。
実はみなさんの身近に存在する駅の改札にもこの標識と似たような標記があります。
よく見ると改札の入り口側には一方通行のような矢印が、出口側には車両進入禁止のようなマークが表示されています。いずれも道路交通法上における一方通行関係の標識と用途は同じです。このような狭い通路や円滑性を確保したい場面において一方通行のシステムが活用されているのです。