覚えておきたい軽車両の分類
軽車両とは原動機を持たない車両の総称です。「車両」という表記である以上、自動車と同等の車扱いとなります。軽車両の代表格が日本国内で6870万台(平成30年国土交通省調べ)走っているとされる自転車でしょう。子供から大人までもっともポピュラーな乗り物ですが自転車も立派な車扱いです。
軽車両はその似たような名称から軽自動車と混合されがちですがまったくの別物です。
軽車両の分類(歩行者扱いではない)
- 自転車(押して歩いた場合は歩行者扱い)
- リヤカー
- 人力車
- ソリ
- 牛(人が引く、及び騎乗時)
- 馬(人が引く、及び騎乗時)
- ロバ(通説)
軽車両ではないもの(歩行者扱い)
- ショッピングカート
- 車椅子
- 四輪歩行車
- キャリーカート
- 子供の手押し車
軽車両ではないもの(遊具)
- 一輪車
- キックスケーター
- キックボード
- ローラースケート
- スケートボード
- スケートサイクル
牛や馬も道路交通法上は車扱い
軽車両は分類上「車両」ですから、当然ながら事故の加害者になった場合は多額の損害賠償責任を課せられる可能性があります。過去には小学5年生が高齢女性を轢いて後遺症を負わせた際に、9,500万円の損害賠償を請求された事例がありました。自転車は歩行者ではなく「車」という自覚が必要です。
しかも自転車事故によって相手に怪我(及び死傷)を負わせた場合の損害賠償は破産請求を行っても免除されることはありません。つまりお金が底をつき生活保護を受給したとしても9,500万円の支払い義務は消失しないのです。知らないと損ではなく、知らないと本当に人生が終わります。
シリアスな内容とは裏腹に、呑気に草ばかりを食べている(その後の運命を考えると悲しいですが)牛や馬も道路交通法上は車両扱いとなります。放牧されていて自由意志により行動する牛や馬は除きますが、人の手によって牛や馬が誘導される場合(手で引く、及び騎乗時)は車両扱いです。
仮に人を運んでいる牛車の牛が、お腹を空かせて人に体当たり攻撃をしかけた場合、道路交通法に基づき整備不良上の人身事故として取り扱われるケースがあります。もちろん牛を検証しても「んも〜」としか言わないため、代わりにその飼い主が罰則を負うことになります。